民宿から一日一組限定のオーベルジュに、それは「どぶろく造り」への挑戦が「とおの屋要」さんでの始まりでした。
2005年のこと、当時に新設された「どぶろく特区」による醸造免許の取得からがスタートでした。
醸造は速醸から水酛や生酛など自然を巡る微生物たちとの共生に向かい、米造りは無農薬と無肥料での栽培へと至ります。
自社で無農薬と無肥料で栽培をした遠野1号を用いて、木桶にて水酛を酵母無添加で発酵させたもろみには、原料米を精米した際の米糠が加えられています。
健全な土地から生まれたお米であるならば、もっとも栄養価が高いと言われている外皮も一緒にお酒にするべきとの考えです。
どぶろくとしてスタートしたとおののどぶろくは、昨年にそのもろみを上槽した権化シリーズとして再スタートを切りました。
モクシュラ、ピート、マロ、そしてラフターズとリリースをされたお酒たちには大地のエネルギーそのものが詰まっているようです。
それらの原酒のうちの一つを生のままでワイン樽にて一年間を常温のままで貯蔵して瓶詰めされたのが、この「田の喜怒哀楽」です。
琥珀色の液体には澱が絡む姿はどのような味わいを見せてくれるのでしょう。